今日は母のコロナワクチンの2回目の接種で、ひと月ぶりに在宅医療の先生がきました。
父の担当医であった先生は
「苦しみませんでしたか?」と父の亡くなった時のことを母に尋ねました。
本当に急に逝ってしまったんで、最後は少し苦しそうだったかな、と。
我慢強い人だったから、今まであまりそんな素振りは見せなかったけど、本人は結構辛かったんじゃないかなと。
「僕がついてたら、もう少し安らかに逝かせてあげられたかもしれないのに。
力及ばずですいません・・・。」
先生は本当に申し訳なさそうにおっしゃいました。
癌の末期の終末医療の在宅医療とはそういうものです。
最後をいかに人らしく安らかに人生の終わりを迎えるか。
まぁ、朝は初物のスイカ食べてご機嫌でしたし、ちょっと具合が悪くなってたみたいだから看護師さん呼んだんだけど、来るのに3時間もかかって時間がかかりすぎるって怒って追い返しちゃってた人が数時間後には亡くなるとは、ほんと、思ってませんでしたからね。
コロナもそうだけど、色々な病気で入院していて、最後を家族にも看取られないで亡くなった人よりは良かったんじゃないかな、と、
色々、もっとこうしてあげたかった、もっと一緒の時間いればよかったとか、後悔は多々ありますけれど、自宅で、最後に母と私と猫たちと一緒に居られて良かったんじゃないかな、と、そう気持ちに折り合いをつけています。
初めての月命日だったんだけど、まだまだ私には実感がありません。
なんだか、ふらりと帰ってきそうなそんな気がまだしています。
急に逝ってしまって、その後、慣れない場所へ行き、色々な手続きで何回も何回も父の名前を書き、亡くなってしまったのでと説明をしているのにです。
49日前なので、遺品の整理はまったく手つかずですが、期間内にやらなきゃいけない手続きは終わったけど、まだまだお片付けは続きます。
人が一人この世からいなくなるってこういうことなんだなぁって。
ふと、父を思い出します。
元気だったころ、夏になると私の部屋にすだれを毎年かけてくれていたり、仕事先へ送り迎えしてくれたり、パソコンの調子が悪いと直ぐに聞きに来たり。
あのころは楽しかったなぁという思いでと、闘病を始めてからのどんどんやせ細っていき、血管がもろくなって少し力を入れただけで内出血してしまって腕に赤黒い染みができてしまったり、立てなくなって母と私で必死で支えたこと、亡くなる直前、冷たくなっていく握りしめていた手と、意識が混濁している中で「ばあちゃん・・・」と呼んだそのあとも口をパクパクさせて何かを伝えたがっていたこと。
なんて言いたかったのかな・・・。すごく気になる・・・。
色んな事が頭をめぐります。
しんどそうだった顔と、楽しそうだった顔が交互に。
まだ、気が張り詰めています。
ストレスと過労で先週は貧血か、「あー、血の気が引くってこういうことか」と、自宅の廊下で倒れこみました。ひどい下痢と嘔吐で暫く起き上がれずに2日丸々ベッドで過ごす羽目になりました。
父はもっとしんどかったんじゃないかなと思いながら。
まだやらなきゃいけないことはたくさんあります。
マイペースでひとつづつ片づけていくしかありません。
私の気持ちも、ひとつづつ、丁寧に仕舞っていきたいと思います。