mubeのブログ

猫とハンドメイドと病とリハビリ

桜の季節に

我が家に来て17年と半年を共に過ごした猫のサクラが、10月14日午前3時半ごろに息を引き取りました。

本日、無事にお墓に埋葬されました。

1年くらい前から、斑ボケというか、ちょいちょい徘徊が始まって、今年に入ってからは見る見る痩せていっていたので、覚悟はしていましたけれど、何匹お別れを経験しても、その子その子に思い出がたくさんあって、サヨナラした後は胸にぽっかりと穴が開いたような気持と寂しさと切なさが交差します。

 

サクラは我が家にとってちょうど10匹目にお迎えした猫です。

通いネコが物置で出産、庭を元気に走り回っていましたが、今のモモだけが夏風邪をひいてしまい、獣医さんから「あと1週間もつかなぁ」と言われてしまって、お外で一人で息を引き取るのは可哀そうだなと、思い切ってモモと一緒にサクラと他の2匹の計4匹を保護しました。

 

当初、家には5匹の猫がいたので里親さんをネットで探しました。見た目が珍しいグレーのハチワレ猫と鼻が黒くて可愛らしかったものですから、里親に名乗り出て問い合わせしてくれる方も数名いました。

 

ですが、4匹の中で一番活発で一番おしゃべりで鳴き声が凄かったんで、「ちょっとうるさい子なんですが・・・・。」というのがネックになって、それでも大丈夫!とおっしゃってくださる方はいませんでした。

 

他の2匹は無事に里親さんが見つかり、夏風邪で片目の視力を失ったモモとサクラは父の「もう、5匹も7匹も同じようなもんだ!」と、里親探しで疲弊していた私を見かねて、我が家の家族にすることになったんです。

 

ちょうど、桜の季節に拾い上げたのでサクラと命名。モモも女の子だからお花の名前をと、2匹の名前を決めました。

 

先代からいる猫たちもすんなり受け入れてくれました。

 

サクラはとにかく脱走癖のある子でしたが、2時間くらいすると家の窓の前やドアの前に戻ってくるし、名前を呼べば「にゅー」と返事をしてくれる子だったので脱走しても捕まえられるし戻ってくるしで安心でした。

 

ただ、自力で戻ってくる時は「すいません、ここ私のお家ですか?」って雰囲気で家の中を覗き込む姿は毎回笑わせてくれました。

そんなにお外に行きたいのならと、リードを付けてお散歩するようになって、その姿を見た通りすがりの近所の方に「あら、お散歩猫ちゃんなの?」とか「綺麗な毛色の猫ちゃんね」とよく声をかけれれましたね。

年を取ってからはリードなしで庭の中だけをお散歩してましたけど。

息を引き取った日も、午前中に庭散歩に2回もよたよたとした足取りで行っていたんですよ。

もう、足元もおぼつかなかったけれど、玄関に座り込みドアをじっと見つめていて、「お散歩?」と聞いたら土間に降りてドアを開けてくれ、と。

最後の日もお散歩に行かせてあげられてよかったかな。

 

あとは、とにかくおしゃべりが好きな子で、本当に五月蠅かったです(笑)

何をするにもにゃあにゃあ鳴くし呼ばれたり話しかけたりすると、どこまでわかっているのか、にゃあにゃあと返事をしてくれていました。

多分、一緒に拾い上げたモモが一回り小さくて風邪をひいていてかまってばかりいたのと他にも猫さんがいたので、サクラの精一杯の自己主張だったんでしょうね。

 

具合が悪くなってからは私の部屋で寝ることが多くなっていたのですが、亡くなった日も、もう動けなそうだったので「明日またお散歩行こうね、お休みね」と居間のソファに寝かせて、私が2階の自室に上がっていったら、よたよたとついて行こうとして転んでしまったらしいです。

母に呼び戻されて抱っこして、ソファに寝かして上げたら、安心したのか、すぅっと目を閉じて、その10分後くらいに息を引き取りました。

最後の力を振り絞ってついてきたんだろうな。

可哀そうなことしちゃったな。

 

お散歩も行けたし、恒例のお風呂掃除も覗きにきたし、シンクに飛び乗って蛇口からお水も飲んでたし、ちゅーるも食べてくれてたから、まだ大丈夫だと思ってたんです。

 

寒暖差が激しい日が続いてたから、老体には堪えてたんでしょう。

最後を看取れたのは幸いだったかもしれません。

 

まだサクラが我が家からいなくなって1日しかたっていないけど、家が凄く広く感じます。とっても静かな、火が消えたような感じがします。

今も家の中のどこかで寝ているんじゃないか、歩き回っているんじゃないかという気がします。

いつもおしゃべりしながら足元についてきていたから、ついついサクラを探してしまいます。

サクラがいないことに慣れる日はくるのかな。どうかな。

 

甘えん坊で寂しがり屋でおしゃべりの好きな、とても綺麗な猫さんでした。

楽しい想いでもいっぱいです。

里子に出してしまっていたら、サクラがくれた幸せはなかったんですよね。

本当に楽しい子でした。

 

今頃は、先代の猫たちと、父のところに辿り着いて仲良く元気に走り回っているといいな。