昨日、胃がんでしょうと言われた父と紹介された医大に行ってきました。
私も以前、大腸の手術でお世話になった病院です。
久しぶりのその医大は古い所はそのままに、新築されたところはピカピカになっていました。
幸い、父の病巣外来はピカピカに新築された方でゆったり待てました。
即、入院かとビクビクしてたけど、通院で検査して治療方針を決めてから入院にしましょうとなりました。
取りあえず、今日できる検査の血液、レントゲン、心電図検査。
自分が入院中、点滴ぶら下げて運動代わりにぐるぐる歩き回った病院です。
これはこっち、これはあっちとスルスル父を連れて行けました。
迷うことなく最短距離で連れて行けたのは良かったかな。
うん、でも、結果は更に悪い方向に向かいました。
腎臓も悪いみたい・・・・。
腎臓が悪いと、使える抗がん剤がかなり少ないというか、使えるかわからないらしいです。
手術で根治の希望が持てるなら胃は全摘出。
でもまだどこからどこまで切除すればいいか、癌の他の部位への転移はないか、癌はどれくらい深く侵入してるか、腎臓はどれくらい体力があるか、それを検査しなければならないそうです。
てゆうかさ、診察前の問診票に「本人に癌の告知をするかしないか」の欄に「しない」って、私、書いたんだけど?
私の個人的感想というか、考えというか、ですけど、男性は打たれ弱いと思うのね。
毎月、血を流して、場合によっては腹掻っ捌いて新しい命を生み出す女性に比べると、男の人は病気や死に対しても痛みに対しても弱いと思ってます。
少なくとも私の知る男性はみんなビビりでした。(二人を除いては。)
そして私の知る父は、私に対してはカッコつけだけど、とても繊細でナイーヴ。ガキ大将みたいなところもあるし千葉の房総出身の元ヤンだけど、小指無いけど、他人には気を使いすぎるくらい気を使うし、見ず知らずの通りがかっただけの具合の悪い人を放っておけないとても心は優しい人です。
なのに!
胃がんでかなり進行してて転移があったら手術も無理で腎臓の具合で抗がん剤も使えないかもって
なにいってくれてんのよぉぉぉぉぉ~~~~!!!
治療方法よりも、まず検査を頑張りましょうって、治るかどうかわからない案並べて、どこの誰が頑張れるって言うのよぉぉぉぉ~~~~~!!!
胃カメラとかバリウムとか検査だって、すんごくすんごく大変だし辛いんだよ。そこからもうしんどいんだよ!
ただでさえ、胃壁から出血してて貧血でしんどいんだよ!
無駄な問診票書かせるなや!(# ゚Д゚)
もうなんか、もうなんか、隣で聞いてて、医師の口を塞ぎにかかるところでした・・・・。
しんどい身体で癌って突き付けられた患者の気持ち、もちょっと考えようよ・・・・・。
これで、「我は医師であり外科医である。」って上からしかものを言えない横柄な医師だったら椅子投げつけてたな。まだ若くて、「そうですね、すいません。頑張ってもらいたいんです。」の一言があったんで踏みとどまれた。
そして、私が口を出せなかった理由。
父が苦笑いしながら「検査してみないと何も進まないってことですね」と、顔をくしゃっとさせたので。
こんな時まで、強がらなくて、私の前だからってカッコつけなくていいのに・・・・。
多分、入院して、胃を切りとって、暫くリハビリすれば、まだ大丈夫。
そう、思っていたのかな。
最悪のパターンの提示ばかり並べられたもんね。
「あんなにはっきり言うもんなんだなぁ。ビックリしたよなぁ。」
帰りの車中でぼそりと父がつぶやきました。
「そうだね。疲れてお腹空いちゃったね。」
私はそれしか言えなかったです。
もっと、ふんわり、治すためにはどうするか、それを聞きたかった。
検査してみないとわからないっていうのはわかるけど、癌の治療は検査結果が出てから、こうだったらこうで、それがダメだったらこうで、それ以外にはこういう方法もありますって、そっちを聞きたかったなぁ。
「なんてこといってくれちゃったの!?」って唖然としてしまって頭の回転ストップしたわ。
母を連れて行かなくてよかった。きっと泣き出してた。
父は、頑張る気で、いてくれてるようです。
最近、すぐに「もう食べられない。」と箸をおいてしまうのに、帰ってきてから頑張ってご飯も食べてくれて、好きな韓国ドラマを母と観て、にゃんこと遊んでくれてます。
にゃんこたち、居てくれてよかった。気が紛れるよね。
そして私は、家に帰ってきてトイレに入って自分の下半身に生えてる毛が、ごっそり白くなってて腰を抜かしかけました。なんじゃこりゃぁ!昨晩、お風呂に入った時は・・・、無かったよ白い毛!
かの、マリーアントワネットの逃亡未遂の際の逸話を思い出しました。
あれ、マジだったんだ・・・・、と。
次の父の検査は7日。
病巣範囲と胃を更に詳しく知らべてもらいます。
僅かかもしれないけれど、「光あれ」と願いつつ普段通りに過ごします。